「看護師は勝ち組だ」と言われても全くそんな意識なく今日まで来ました。
周囲から看護師は勝ち組だと思われる理由が以下です。
- 転職が有利
- 給料(年収)が良い
- 医師と結婚できる環境にある
- 経済的に自立しているためシングルになっても困らない
- 看護師の妻や夫、結婚すると収入が安定し病気の時が心強い
だいたいこれらが一般の方の持つイメージのようです。
実際のところ、このイメージは本当なのでしょうか?
看護師は転職が有利、は本当
はい、これはその通りだと思います。
私も勤務形態を変えながら看護師を続けてきました。
看護師といっても沢山の業務があります。
看護師は自分のライフイベントや体力に合わせて仕事を選択することができるし、
働き続けながら経験を積み重ねていける職業といえます。
看護師といっても業務の幅が広いので、それぞれ個々に経験した業務内容で経験が違うのは当然のことです。
看護師の役割はテレビドラマになるような現場ばかりではないですね。
私は医療ドラマは絶対見られません。
看護師からしてみるとありえないことが多すぎて…
関連記事:看護師2年目は体力もメンタルもきつ過ぎて一度は転職を考えてしまう
給料が良い…?
新卒の一般の方の収入より年収でざっくり百万円ほど多いと言われる看護師ですが、
こちらは勤務形態や働く現場、また経験年数でも変わってきます。
病院勤務で夜勤があるところや、クリニックや診療所でも診療科目に特化した内容だと
お給料も高めのようです。(不妊治療、GFCF、美容医療、日帰りOPE、検診センターなど)
しかしそれが労働に見合った給料かどうかはご本人の感じるところで、
それぞれ個々に感じ方は異なると思います。
それに20代と50代では夜勤の回数でも収入が違ってきますので。
関連記事:看護師をやってきて何度も「限界!」と思った…勤務歴30年以上の経験からつぶやきます。
医師と結婚できる環境にある?
一般の方からのイメージと異なり、ドクターと結婚されてる看護師さんは多くないと思います。
私の長い看護師人生の中では、ドクターと結婚された看護師は知人の中に5人もいません。
研修医時代に病院内で知り合いドクター同士でご結婚されるとか、
大学病院や大きな病院では教授、准教授がしっかり将来性やお人柄を吟味して
ご自身のお嬢さんと縁談をまとめるケースのほうが多くあります。
ドクターと結婚されてる看護師さんは開業医の先生ではそれなりにいらっしゃいます。
しかし一般の方が思われているほど多くはいらっしゃらないですよ。
経済的に自立しておりシングルになっても困らない
強い母のイメージがあると思いますが、確かになんらかの理由でシングルになっても
経済的に不自由はさほど感じないかもしれません。(ついでにメンタルも)
お子さんがいらっしゃれば、託児所や寮、刈り上げ住宅、住むところがあり、
すぐにでも働く環境が提供されてます。
私は子供が大学に入りシングルマザーとなったので、看護師を続けながら大学まで卒業させることができました。
賃貸マンションでしたが問題なく契約することもできました。
やはり強い母のイメージでしょうか?
働く職場に同じ環境の方(シングルマザー)も割といらっしゃいましたよ。
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看護師との結婚は収入が安定し病気の時に心強い
「病気の時は心強いです〜」看護師仲間が結婚した時にご主人になられた方がそう話していました。
しかし、お子さんが誕生してからはご主人も看護師の奥様に習い、
夜勤で家を開けるときは逆に心強いパートナーに変わっていかれたようです。
結婚し共働きになれば協力し合わなければ、どちらかにより負担がかかります。
特に夜勤のある看護師の場合、お子さんができるとどちらかが交代でお休みに面倒を見たり
遊んだりと自分の時間は殆どなく夫婦二人の時間も思うようにもてないようです。
経済的に安定はしていますが、激務であるため、パートナーや親族の助けをかりながら
一生懸命子育てをされています。
それはどこの家庭でも変わらないといえますね。
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看護師は勝ち組だと思っている人は少ない理由
しかし実際に「看護師は勝ち組だ」と思ってる看護師さんは少ないです。
それは激務だからです。
- 思うように休みが取れない。
- 人間関係に疲れる。
- 夜勤があり勤務体制がキツい。
- 勤務中は追い立てられるほどの仕事量である。
- 時間内に仕事が終わらない、(雑用、PC入力、申し送り)
私も看護学生時代からを振り返り、「ここまでよくやってこれたな」と思います。
それには色んな方々のお力添があったことと単に若かったからだと思います。
とにかく夢中で、余裕もなく必死で走り抜けてきました。
私がようやく地に根を張り看護と向き合えたのは20代後半くらいだと思います。
30代から余裕をもち、効率を図る手段を自分で考えられるようになりましたが、
それまではあらゆる先輩の行動を真似して抜けがないか、そこに集中していましたから
今はもうできないと思います。いえ、もう正直やれないと思います。
看護師は勝ち組だと思ったのは転職に困らなかったこと
これまで勝ち組とか全く意識していなかったのですが、
これまでを振り返るとかなり変則的な勤務でも再、再、再就職と困ったことがないです。
やはりこれは看護師ならではの特権=勝ち組なのかな?と思います。
年齢とともに体力の変化を誰もが感じます。
しかし仕事中は気合がはいり、身体がそれに順応している為、キツいと思わないんですね。
「体力ありますよね、いつも元気ですよね〜」こんな周りからの声にもアドレナリンに
どっぷり支配されていたのだと思います。笑
やってやれないことはない勤務を頑張り続けることも選択の一つでした。
しかし私は看護師以外に学びたいことをやりながら、これまでの経験を生かし無理なく働く選択をしました。
頑張った自分に達成感もあり、
「もう少しゆっくり働こう」と思えるのは、やはり職場の選択支が広い看護師だからではないでしょうか?
若い時期から看護師を続けてきた経験が
自分のライフイベントに合わせて、
体力の変化を考えて、
無理なく働けると思いました。
看護師という資格職は生涯、細く長く働くことができると言えます。
関連記事:看護師が挫折したらやってほしいこと
生涯働き続け収入を得られるということ
「なんだ〜一生働くのが勝ち組なの〜働きたくない」と思われる方もいるかと思います。
しかし自分のライフスタイル、体力に合わせて収入を得られるということは
- 年齢を重ねても需要がある=人のために力なれるということです。
- いつまでも(定年過ぎても)=必要とされるということです。
- 金銭的にも縛られず自由に選択し行動できるということです。
私は素晴らしいと思います。
特に看護師という立場は患者さんのいろんな状況に寄り添える仕事なので、
その患者さん方から私のことを思い出して頂いたり、お手紙を頂いたりと、その方々の記憶に残れる仕事なんですね。
このやり甲斐や心地よさを感じられるのもまた看護師ならではと思っています。
これまでを振り返り
「キツかったけど楽しかったな〜」そう思います。
私が看護師は勝ち組と思えない背景に看護師が育たない環境がある
私が准看護師として今日まで働き続け、殆ど改善されないことは絶対的な看護師不足です。
看護師を目指し看護学生としてスタートしても人間関係に悩みリタイアしてしまう方が多くいらっしゃいます。
その背景に意地悪やキツイ言動に悩み、自己否定をされたように感じてしまい、
立ち直れず途中で止めてしまうのです。
私は叩き上げと呼ばれる時代に資格を取得しました。
手取り足取り教えてもらえず、現場で学ぶ、自分で学ぶ、
質問するにも緊張する怖い先輩ばかりで嫌味を言われる日々でした。
そんな陰湿な現場が今もなお根付いてる現状を耳にします。
改善されない現状があります。
そして看護師は不足し続けています。
働く職場にも激務と人間関係に疲れ看護師をやめる方がいます。
看護師不足は一人当たりの労働に負荷をかけ続け、それに誘発されるように人間関係のこじれにも影響していると思います。
もっと育成から現場まで働きやすい、風通しの良い環境が整えばいいと願うばかりです。
現状で看護師が勝ち組だとしたら、働きやすい環境を求め自由に選択できるということと、
定年を過ぎても需要があり人のために役に立てるということではないでしょうか?
しかしそれも自身の健康管理を怠ることなく健康でいなければできません。
自分のことは後回しになりがちですからどうぞお気をつけください。
看護師という資格職は生涯年齢やライフイベントに対応しながら、
細く長く、自分のため、人のために働くことができます。
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