「もう限界」
何度もこの言葉を繰り返しながら30年以上看護師を続けてきました。
心体的に「限界」でメンタルクリニックに通ったこともありました。
私がこれまでの失敗を振り返り、感じたことをお話します。
他人に囚われない自分の作り方(割り切ること)
人間関係には必ず相手がいますね。
この相手のことをいつも考えていませんか?
それを割り切るにはどんな考え方をすればいいのでしょうか?
相手を思い悩むのは自分の役目ではない。
- 努力を重ねれば相手と分かり合える…と思わない。
- 頑張ればいい関係が築ける。…と思わない。
こういうと一見、人間関係を諦めていたり
孤立という道の、暗いイメージに偏りそうですが違います。
これはご自分が相手に対し考えたり悩んだりしても、自分とはちがう相手の心だから
どうしようもできない。ということを理解しておく、ということです。
相手の考えてること、心はその人のもですから本人にしかわからないんです。
いくら考えても 解決しません。
ですから考え込むのはやめませんか?という気持ちの解放です。
職場の人間関係に大切なことは仲良くしようと気を使ったり、やたらと話しかけたりなど、
相手に取り繕うことはないと思います。(気持ちはわかりますが。)
他人に対し自ら話しかけづらい雰囲気やマイナスオーラを出さない。
その方が大切です。
おだてられたり、ご機嫌取りを好む上司がいますが、それは常に周りの評価が気になる人です。(ほっとこ!)
大切なのはあなた自身の強い軸です。
あなた自身が意欲を持って続けたいと思う職場なら頑張ってください。
相手に期待しない。(変えようとしない)
間違っても相手に変わってほしい(期待)とか、相手を変えようとか思わないことです。
一見相手を思ってのことに見えますが、相手はあなたの分身ではないので無理です。
そして相手を変えたいと思う気持ちこそが自分が囚われて行く原因になります。
- 相手を変えるためにどう働きかければ気付いてくれるか?(考える)
- 教えたのにまたできてない、どうすればわかってもらえるんだろう?(また考える)
繰り返しますが相手は全く違う人間です。能力も考え方も全て違います。
その人(相手)が自ら考えて変わろうと努力しない限り変わりません。
自分の経験からお伝えしますが、
私も「自分がなんとかしてあげたい」という勘違いをしました。
相手を変えようなんて考えないことです。
相手は全く自分と異なる人間です。
みんなが同じやり方で理解しても、その相手には響かないこともあるんです。
職場の人とは適度な距離をもち上手につきあいましょう。
なぜ職場の方と親しくお付き合いしようとするか?考えたことありますか?
気が合うから。誘われて断りづらいから。色々でしょう、
しかし
- 職場で自分に有益な存在になる。
- 自分が孤独を感じない。
- 仲間はずれになりたくない。
そんな弱い自分が心の中にいませんか?
特に看護学生さんや新卒の看護師さんはどう接したらよいか悩むことありますね。
私の経験談ですが女性は根本的に仲間意識が強い生き物だと思います。(思いませんか?)
その時の環境の変化から不安をもち、それに対し同じ環境の人をみつけ、繋がることで相談
したり安心したりと解消するために一時的な繋がり(関係)を求めます。
- 院内の託児所に子供を預けていてママ友に発展した。
- お子さんが受験する学校のOGだった。
- 通っている美容室が同じだった。
- 院内のサークルを通して交流ができた。
- 同じ宿舎、寮である。
などちょっとした共通点で親しくなっていきます。
共に職場環境が同じですから共通点があり、状況もわかるため、
加速して親しくなっていきます。
気付くと、職場で話さないような私的な話から、働く人たちの噂話や悪口など、
情報を交換しあってます。
どんどん親しくなり頻繁にLINEでやりとりするようにもなります。
お互いに甘えや期待もでてきて、小さな金銭の貸し借りにも違和感がありません。
「それだけ親しくなったから」
仕事中も必ず甘えが相手にでます。
「彼女となら大丈夫、気心知れた中だから」
また周りのスタッフも急に仲良くなった人たちに警戒するようになります
そしてちょっとした意見の食い違いに「この関係を壊すのはマズイ」と思うように
なります。
職場が同じなだけに。
いろんなことを話しすぎただけに。
一見、親しいようで実は「NO」と言えない気遣いをする仲になっています。
職場内で親しくしていた相手が昇格したり、責任ある役職がつくと関係はさらに
悪化します。
相手に心から喜べなくなりお互いに気まずい関係になります。
親しかっただけに。いろんなことを知りすぎているだけに。
職場の方と交流をもつと一気に盛り上がっていきますがそれは一定の期間だけです。
同じ職場の仲間は職場内だけで関係を保つのが望ましいように感じます。
親しくするにも距離感は大切です。(お気をつけください)
年齢に伴う看護師生命の限界
- 長期の病院勤務ではやがて夜勤がキツくなる。
- 体力とのバランスを考えて働きたい
- 看護師以外に学びたい分野、趣味がある。
このような理由で年齢とともに限界を感じてくることもあると思います。
病院で長期勤務され昇級を何度と重ねていくうち、周りのベテラン仲間が
年々と減ってきます。
老後が少しイメージできると「このまま夜勤を継続できるのか?」などが脳裏を
かすめ、このまま定年まで病院に留まるか?転職をするか?考えますね。
しかし年齢を重ね夜勤がキツくなると夜勤手当がなくなり途端に収入が減ります。
また総合病院などは若い世代に長期勤務ができるようライフイベントに対応した
福利厚生を充実させています。
夜勤を減らしたり外来などに移動でき収入面も体力的にも問題なければ
定年まで留まる方が有利だと思います。(もう年金年数を払い終えたなど)
給料も減り心細く感じてきたり体力もこのままでは心配と思われるようでしたら、
必要とされる職場環境へ転職することも選択肢の一つです。
夜勤をすることなく、体に負担なく収入をあげていきたいなら転職が有利だと思います。
関連記事:看護師にオススメ、夜勤時のファンデーションの選び方と工夫
転職の時期と転職先を決めるときに考えたいこと
転職先について考える基準(雇用形態、福利厚生、体力、やり甲斐や興味など)
や転職と年齢の関係について考えていきましょう。
転職を決められたら職種によりますが、ぶっちゃけ年齢は若ければ若いほうがいいです。
できたら40代後半までには動かれると比較的選択肢が広いと思います。
例えば美容系に興味があり就職を考えている方は保険診療も兼ねている
個人クリニックがお薦めです。(オペ室、美容経験があると有利です。)
大手の美容クリニックですと比較的若い世代で採用を固めているため、
プリセプターを任される看護師さんも若いので敬遠する傾向があるようです。
勿論50代からでも経験値が高いので即戦力となる方を求めるクリニックは多いです。
特に内視鏡検査などに特化したクリニックは経験が重要視されます。
近年は鎮静剤を用いて苦痛なくできるGF、CFにニーズがあるので、
病棟経験者は需要が高いです。
しかし、やはり50代半ばから後半になると定年まで数年の勤務になるので
採用がますます厳しくなります。
働く業種は以下が多くなります。
- クリニック
- 診療所
- 老人介護、福祉施設
- デイサービス
- 検診センター
次に勤務形態ですが以下をよく考える基準にされるといいです。
- 常勤かパートで働くのか?
- 厚生年金などの福利厚生や退職金。
- 長期勤務でも体力的にキツくならない勤務内容なのか?
- 今後数十年、やり甲斐や興味を感じ勤務できるのか?
勤務開始は常勤で入り体力に合わせてパートになる、
もしくは逆で「この仕事にやり甲斐、興味を持ち続けることができるか?」
これらの見極めをするためにパートから入り勤務することもできます。(勤務先と相談)
私の大先輩は50代からデイサービス(常勤)に勤務されてますが、
ご自分の体力温存のためと、患者さんと共にリハビリや運動ができる
デイサービスで楽しみながら勤務されています。(機能訓練型、リハビリ型デイサービス)
関連記事:採血なしでも幅広く活躍できる看護師業務
個人事業主への再就職は再雇用が可能になりやすい
いわゆるドクターが事業主なので、勤務先での決め事は全てドクターとなるわけです。
ですから気に入られれば再雇用は勿論、常勤で働いていても体力の減退から
パートにもなりやすいという背景があるようです。
共に年齢を重ねていくわけですから納得ですね〜
気心知れたスタッフと優しいドクターと末長く働きたい気持ちは理解できますね〜
現在の70代って若いですよね〜見ためは勿論、体力も個人差はあれど若いです。
世間では再雇用も厳しいという話がありますが看護師は別です。
70代でも(雇用に感謝しながら)パートで働く看護師さんがいらっしゃいます。
看護師にはたくさんの職種や環境が用意されているのが強みですよね〜
関連記事:看護師は何歳まで働ける?実は65歳以上で働いている人もいる!
私が准看護師で今まで来れた理由
私は正看護師の資格を取得せず、准看護師のままでここまで来ました。
准看護師のままいろんな職種の経験をしたいと思ったのは先読みができたからです。
昔から准看護師廃止が噂される中看護師の定着率は上がらず労働の緩和もさほど感じない
これらから、「准看護師廃止はありえない、またそうなったら、いろんな波紋があり
なんらかの対策が必要になる」と先読みができたからです。
年収も6〇〇万ですからいい方です。(←すいません自慢して)
看護師は年齢や体力に合わせた選択も可能な職種です。
大変な時期もありましたが。それもいっときの間で、
その経験が必ず自分に反映されてきましたから、看護師資格を存分に
活かしていただきたいと思います。
これからこの業界がどうなっていくのか、ということを想像して今動くのも大事かな?
なんて自分の経験から思っています。
どうぞいろんな選択の中から吟味されて人生を楽しんでください。
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