人間関係

看護師は色々な悪口が飛んでくる仕事。辞めたいと思ったこともあったけど…

看護師として働いている現場で自分の悪口が聞こえてきてしまった…

 

そんな経験をしたことがある看護師さんが殆どです。

 

「あなただけではないですよ」

 

今でこそ「看護師」という言葉になるくらい、職場に男性も多い現場になりました。

しかし看護師という職業だけでみたらまだまだ女性が多い職場でもあるし、

いろんな人との関わりを無くしては働くことができない職業なので、

人間関係の悩みは付き物ですよね。

 

そんなわたしの経験をお話ししながら「アルアル〜」「ですよね〜」を共有しましょう。

 

ドクターからの悪口

 

私が今でも思い出すのは、まだ看護師になり経験も浅く大きい病棟で働いていた時のことです。

 

田舎から東京に出て来たばかりの私は、まだ周りがみえていなくて、色々なことに疎かったと思います。

 

若かったせいもあって、自分のお父さんくらいの年齢に当たる

外科部長先生(先生の中でも相当偉い先生)にいつも昼食後の休憩時間、

「コーヒー飲みにいくぞっ」と誘われていました。

 

当時は父くらいの歳でなんとも言えない絶対服従みたいな威圧感がある方で、

緊張からコーヒーの味などわからず「きっと気に入られてるんだな〜」

「あ〜っこわっ逆らわない…逆らわない…」と念じながら

この時間が過ぎるのを待っていました。

 

毎日休憩に誘われるので、誘われるままに一緒にコーヒーブレイクをしていたのですが、

ある時、新人の若いドクターが研修に見えて、物品や薬剤のある場所をお伝えしてたんです

ね、そのうち年齢も近かったので打ち解けていろんな話をするうちに、

楽しくなってきちゃったんですよ、

 

その日のお昼休みに部長先生とコーヒー行かなかったんですよ。

 

たった1日のことだったのに、その部長先生はカンカンに怒ってしまいました。

 

後で知ったんですが若いドクターとキャッキャッしてた私を目撃しされたようで、

「今時の若い看護師は部長である私を立てることすらできん!」と院内にセールスに

来ていたMRさんや居合わせたスタッフに当たり散らしていたようです。

 

そのMRさんは私の友達のカレだったんです、

「ゆりちゃんヤバイよ〜今日仕事で病院いったんだよ、そしたらさ〜…」

 

友達のカレから部長先生の怒りを知らされた時は脱力しましたね〜

グワ〜ンて一気に力ぬけて胃が痛かったです〜、今でも鮮明に覚えてます。

 

こうなるともうどうしていいかわかりません。そして偉い部長先生だけに…

私は謝りに行くべきなのか?

「いやでもなんかそれもおかしくない?…」

 

次の日から部長先生の態度もガラッと変わってしまいました。

勤務中ずっと私への口調が荒々しく殺気だった雰囲気でした。

 

私がいないところでは熟練の看護師さんに「ちゃんと指導指してんのか?」と文句を

いい「田舎もんだからちゃんとみとけ〜」と怒鳴られたそうです。

「申し訳ありませ〜ん」

「でもね…」

 

私自身が仕事でミスしたとか悪いことをしたわけじゃないのになぁ〜

 

そんな理不尽なこともあるんですよね〜

 

幸い大きい病棟だったので、外来に欠員があるとそこにヘルプで移動となり、

私は違う外来で勤務になり助かりましたが、

院内ですれ違った時、ご挨拶をしてもガン無視でした。

 

結局部長先生の機嫌は直らなかったけど、私は助かりました。

 

そういう点でいうと、個人経営のクリニックよりは大きい病院の方が逃げ道が

あったりするんですね。

 

 

同僚からの悪口

 

そんなこんなで少し悪目立ちしていた私はもちろん同僚の看護師からも

かなり悪口を言われてました。

 

そういう事に本当に疎かったので「自分の悪口を自分で聞いてしまった」ということは

なかったのですが(忙しすぎて仕事に夢中で考えもしなかったんでしょう)

仲の良かった同僚や他のスタッフから「誰々が悪口を言っていた」みたいなことを

耳打ちしてこられ、そこで初めて知った時は大きなショックを受けました。

 

「いつもはあんなに笑ってくれているのに、腹の中では全く違っていたのか…」

急に孤独な気持ちになりましたね。

 

まだキャリアも浅く働き始めたばかりということもあって機転が利かないことも

あったのでしょう。内容は出身が同じ先輩にいつも贔屓されてるとか?

そんなことだったと思います。

 

 

一緒に頑張って働いていかなくちゃいけない同僚からの悪口というのは、

「そういうこともあるんだ〜」とは思っていてもショックなものです。

特に女性の妬みは「どこでどんなときに生れるのか?」を

気づくのもかなり後になってからでしたからね〜

 

患者さんからの悪口

 

一緒に働くスタッフだけでなく、サービス業である以上、普段接している患者さんから悪口を言われることもあります。

 

特に入院が長くなり苛立つ患者さんは当たり場がなく看護師に悪口を言ってみたり、

嫌がらせのようなことをしてくる時もあります。

 

それはまだお気持ちに譲歩し我慢します。

 

しかし採血や静注時に大きな声で周りの注目をあつめるように

「いってぇええええ!!!」「へたくそ〜っ」

と言われたり、

注射をする寸前に「お〜ぃ痛くすんなよォオオ!!」と

言ってこられたら、ただでさえプレッシャーで心拍をバクバク

感じるのに〜「そこで言うっ?」

散々嫌な思いをさせられた患者さんがいました。

 

気持ちの行き場がないんだな、と思って大目に見ていましたが、

さすがに自分の仕事(手技)にも影響するなと判断のでしたので

「私ではうまくできそうにないので、これからは別の看護師さんをお呼びしますね」

と言って熟練した先輩に訳を話しお願いしました。

ハッキリと物事をおっしゃる看護師さんで何度かその現場を見ておられ

患者さんに注意してくださった様でした。

その後からの患者さんの私への対応は変に親しげに「今日もやってよ(採血)」

なんて言ったり、目があうとウィンクしてきたり、それなりに仲良く対応しましたが

若いと「言われやすい状況があるんだナ」と思いました。

 

のちに私は採血について上手な先輩に習い、同時に患者さんとの距離のとりかたも

学びました。

 

今だったらあの部長先生のイライラを解消させることもできる気がします。

 

やっぱり最初は嫌な気持ちばかりでしたけど、打ち解けて話せるようになると、

その人の病気のことを思って胸がぎゅっとすることもありました。

 

悪口から逃げたっていい

 

私は看護師として働き始めた時、寮に入っていたので

部長先生や同僚の看護師から悪口を言われても簡単に辞められない状況にありました。

勿論それは数十年前の話ですから、時代的にもそういう流れがあったと思います。

 

でも今は違います。

 

看護師にも色々な職場の選択肢があって、「その場で絶対耐えなくてはいけない」

ということではないと思います。

その人にあった環境で学びながら働く選択もアリだと思います。

 

今働いている職場での人間関係に悩んで逃げてしまいたいくらい辛いなら、

 

ちょっと休憩してみるのもいいですよ。

 

一度看護師の枠を取り外してみるととっても楽になりますよ。

働く現場は理不尽なこともあり人間関係の悩みもつきものですね。

 

自分に合った職場環境を見つけ、そこからまた自分をスタートして、

無理なく楽しく人のため自分のために看護師を続けられたら、

いつの間にか今の悩みは振り返った時、悩みでなくなってますよ。

逃げるではなく「環境を変える」「休憩をはさむ」

そんな風に気持ちをシフトしていってください。