看護師の大変なことは「コレです!」と単純に答えられません。
人それぞれ異なるでしょうし勤続年数でも違ってくると思います。
私が整理すると大きく
- 仕事内容
- 人間関係
- どうしても避けられないキツいこと
に分かれます。
仕事編
- 夜勤がある
- 健康や体調管理
- 人を扱う仕事の重圧感
- 体力の温存
- 手技の向上、機械の操作、器具や物品の取り扱いと管理
- 観察力、判断力、行動力
- 汚物処理、処置一般
- 終らない学び
人間関係
- 協調性を持って取り組む
- ドクター患者さん、上司、働くスタッフとの距離感のはかり方
- 常にコミュニケーションが必要
- 人付き合い(年間を通してのイベントや連帯感)
- ブレないマインド(安定した情緒)
仕事をする上で、コミュニケーションなしでは行えない内容ばかりなので
人間関係も大変だと言えますね。
大変な仕事が大変でなくなったキッカケ
私は以前ブログでお伝えしましたが看護師になりたかったわけではなく、
家を出て寮生活をしたいことから看護学校を受験しました。
ですから「人の役に立ちたい」と受験してこられた方々とは全く意識が違います。
私の看護学生時代は与えられた沢山の仕事を終わらせる事が目標で
友達と遊ぶ為に看護学校に通ってました。
夜中に寮を抜け出し始末書も何度か書き、私の母は何度か学校に呼び出され
頭を下げていました。
母や先生は「なんとか資格だけは取って欲しい」と口を開けば言ってきました。
私自身も看護師という職業にコレほど感謝する日が来るとは思っていませんでした。
切っ掛けは沢山の人が私のために頭を下げ、時には土下座をしてくれた姿を見た
ことや決められた仕事だからそれらを当たり前にしていただけの私に
「ありがとうね〜」と感謝してくれる患者さんやそのご家族のお気持ちです。
「こんな私に?こんな私が…?」
はっきりと気持ちに変化が現れていました。
「人に喜んで貰えるってこんなに充たされるものなんだ…へ〜っ?」
しかし急には変わりませんでしたね。卒業して夜勤も始まり、
そこには自分の代わりがいない、聞ける先輩も誰もいない、自分しかいない現場に
私がやるしかないと思えた時に使命感を持ったのをはっきり覚えています。
そしてコレこそが「他人の釜の飯を食う」ということなのかと気付きました。
意味は社会に出てからはコレまでの自由がなく他人様と足並み揃えて
苦労しながら経験を積んで行くと言った意味ですが、
私的には仕事のパーツにうまく自分をハメこむと言ったイメージが強い
ですかね〜
経験とともに配慮をしながら要領よく攻めることも備わってきました。
皆さんに比べたら私の看護師としての心構えなどない遅いスタートでした。
そして周りから頂くご好意に気づかされ今があります。
泣いては先輩に励まされ、イジケては患者さんの笑顔に救われこんな繰り返し
を長く続けて看護学生時代に反抗期を終えたようです。
正直、今でも臭いものは臭いし、酷い、汚い、なんで〜?は日常です、(笑)
しかしそこに折り合いがつく程のご好意が身に染みています。
毎日の様々な経験が日ごと自分を楽にしてくれます。
仕事内容はキツいと思うし怖いと思う時もあります、
そんな時期を繰り返し続けたら、それが経験となり大変でなくなりました。
仕事の大変さは職場内で起こる様々なケースに順応しますから大丈夫です。
繰り返すことで覚えますし早くなりますし要領を得ますよ。
摘後(摘便)でもお昼は美味しく食べれるじゃないですか〜
私は職場内で見る裸はなぁ〜んとも思わないです、それがモデルさんでも
芸能人でもなんでもです。でもスポーツ用品店で見かけるマネキンは
なぜか恥ずかしいんですね〜凝視できないです。
まっようするに、職場内では割り切れるものなんですよ〜
毎日続けていれば大丈夫ですよ〜
常に付き纏うのはあなたのマインド
続いて人間関係です。
こちらは私達だけでなくお勤めされていれば皆、なやまされることですね。
私もいい歳して人間関係から鬱症状になりメンタルクリニックを
初めて受信しましたから悩む方の気持ちはわかります。
以前このブログでもお話ししましたがコレは悩んでもどうしようもないこと
と思ったほうがいいです。
悩む先には相手がいて、その相手は全く異なる自分で相手の気持ちは
聞こえてこないからです。考えてもわからないんです。
考えてもわからないから無駄なんです。
ではどうするか?
できるだけ初対面から相手と良い関係性をもつことを目標にしています。
それは相手との距離感を考えて行動してます。
相手に好かれようとしないし悪い印象をもたれない配慮をする。
話を合わせて急速に仲良くなったり、
相手に気を使ってやたらとご機嫌を伺ったりおべっかを使うことはしないです。
与えられた任務に協力して注力すればそれでいいと思います。
学生のようにグループで動きたがる人は自信がなく周りの目が気になる人です。
「何かしましょうか?何か手伝いましょうか?」と声をかければ指示出ししないと
動けないと言われ、黙って様子を伺ってると使えないといいます。
所詮、ゴマ擦りながら年功序列で後輩ができ上になった人は人を使うことに
慣れてないのでただ威張って見せるしかないんです。
自分らしくいることも社会では規制がかかり、なかなかそうさせてもらえないですが、
自ら悪い印象を与えなければそれでいいんです。
どう印象を持つかは先方なのでそれも自分なりの振る舞いで大丈夫です。
長く看護師を続けていくことで経験が増え後輩もでき、立場が逆転したりします。
そんな時ご自身が悩んだりたり迷ったことを配慮してあげてくださいね。
常に自分にはいつでも付きまとい不安にさせてくる誘発マインドが
あることを認識してくださいね。
それは窮地を想定しての自己防衛本能です。
何かをしようとした時かならずこの迷いや不安が自己防衛反応として
でてきます。
それならそうとあなた自身のマインドであることを理解しましょう。
迷ったり心配したり悩ますのはあなたの中にもあることです。
私が忘れられないあの時
看護師が楽しくなってからも「大変だな〜キっツいな〜コレ」と思うことがあります。
私がこの仕事でもっともキツさを感じているのは生死に足掻き苦しむ患者さんや
そのご家族を目の当たりにすることです。
私が看護師になりたての時代は死の宣告はまだご本人ではなくご家族様に
来院いただき、こっそりとご家族様に告げることが多い時代でした。
そのためその瞬間を沢山見てきました。
人生の最後を決めることなど誰にもできないことですがドクターには
検査結果を伝え現状から今後おこり得る症状、治療や諸々、伝える義務があります。
「もう間もなく産まれて来る赤ちゃんを待ってる時に突然のご主人の白血病の
宣告をうけた奥様」
「水頭症の我が子に必死に寄り添い、声をかけ休まず看病する母親、」
「娘が看護師になるからと嬉しそうに話し、辛い抗がん剤の点滴治療を積極的に
頑張っていらした患者さん、」
「半身麻痺があり寝タバコから麻痺側ほとんどが焼けおちた状態で救急搬送
されてきた患者さん、」
「今、手術を受けることで助かる命の確率が高いことを伝えてもどうしても
治療を受けなかった患者さん」
次から次に沢山思い出されます。
思い出すと目頭が熱くなるのであまり考えないようにしてます。
しかしこれからも沢山のその時を忘れることはないでしょう。
看護師を通して生きることへの執着や踠きを目にしないことはありません。
これが最もキツいと私が感じる時です。
そして生かされている命を意識します。
誰かのために力になれること。
大きな石に誰かがつまずかないよう配慮すること。
力むことなく力を抜いて人のためになることをしていこうと思います。
関連記事:看護師が挫折したらやってほしいこと
看護師の大変なことを振り返りながらこれまでを振り返って纏めましたが、
何にせよ働くことにはいろんなこと、人、事情が絡み合っていて大変です。
看護師も会社勤めも自営業、フリーランス、それぞれに悩みがあります。
しかし皆、仕事を通し誰かのためになっています。
大変なことも繰り返し経験していくと物事をいろいろな角度から
見たり考えたり修正することができる力になります。
私は看護師を通して悩み迷い笑い安堵し成長させて頂きました。
過ぎてしまえば自分の力となり大変なことではなくなっていることにも
気付きます。
そしていつも大変なのは自分だけではないと思わされます。
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